ZDR(ゼロデータ保持)

ZDR(ゼロデータ保持)

要約 — このレッスンの要点

  • ZDR(Zero Data Retention、ゼロデータ保持)は、API リクエストのデータを OpenAI が保持しないオプション設定。
  • 標準でも OpenAI API はモデル学習に使用しない方針(明示オプトアウト不要)だが、安全性・運用上の保持期間が存在する。ZDR を有効化するとその保持自体を抑制する。
  • ZDR は API・Enterprise 契約での個別オプション。利用要件・対象モデル・保持期間の詳細は OpenAI Sales / Account 担当との契約条件に依存する。
  • 「絶対に漏洩しない」「完全に安全」とは異なる概念。あくまで OpenAI 側のログ保持の抑制 に関する取り決め。
  • 機密データを扱う医療・法務・金融機関は ZDR の検討とともに、組織の情報セキュリティポリシーとの整合を必ず確認すること。
目次 (5)

ZDR とは何か

ZDR(Zero Data Retention、ゼロデータ保持)は、 OpenAI の API / Enterprise 契約を利用する際に送受信したデータを OpenAI がサーバー側に保持しないことを取り決めるオプションです (OpenAI: Enterprise Privacy 参照)。

通常の API 利用では、OpenAI は安全性監視・不正利用検知のために、 リクエスト・レスポンスのデータを一定期間保持することがあります(モデル学習には使用されません)。 ZDR が有効な場合、この保持自体が行われないよう設定されます。

詳細の定義・条件・適用範囲は OpenAI のプライバシーポリシーおよび Enterprise 契約の個別条件に依存します。 導入を検討する場合は必ず OpenAI の公式営業窓口に確認してください。

ZDR が必要なシーン

以下のような業種・業務では ZDR オプションの検討が推奨される場合があります。

  • 医療・ヘルスケア — 患者情報・診療記録を含むリクエスト
  • 法務 — 弁護士-依頼人間の秘匿特権が及ぶ文書
  • 金融・証券 — 非公開の財務情報・取引データ
  • 政府・公共機関 — 機密区分が設定された情報
  • 競合他社に知られたくない研究・開発情報

ZDR で「できること」と「できないこと」

項目 ZDR で対応 補足
OpenAI 側のデータ保持を抑制 ✅ 契約条件に基づく
モデル学習への使用 デフォルト対象外 標準 API でもモデル学習には使用されない
データのネットワーク転送自体を暗号化 別途 TLS で対応 ZDR とは独立した機能
自社システム内でのデータ漏洩防止 対象外 自社のセキュリティポリシーで対応
「絶対安全」の保証 対象外 そのような保証は存在しない

導入時の注意点

ZDR はあくまで OpenAI 側のデータ取り扱い方針に関するオプションです。 以下は ZDR の適用対象外であるため、別途対策が必要です。

  • 自社のアプリケーションサーバー・データベース内での保存
  • ユーザーのデバイス・ブラウザ側でのキャッシュ
  • 第三者ツール(Connectors / MCP サーバー・外部 API 等)との連携時のデータ流通

ZDR に関する最新の公式情報・適用条件は、 OpenAI: Enterprise Privacy と Enterprise 営業窓口で確認してください。 本ページの記載は公開情報に基づきますが、契約内容は個別に異なります。

標準の API データポリシーとの違い

ZDR なしの標準 API 利用でも、OpenAI は公式プライバシーポリシーの範囲内で データを取り扱います(モデル学習に使用しないことが明記されています)。 多くの開発・業務用途では標準の API ポリシーで十分ですが、 規制産業や高機密データを扱う場合は ZDR の検討が推奨されます。

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